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マサル
こんにちは。ジョブライセンスのマサルです。
警察庁は、バス・タクシー業界の深刻な運転手不足に対応するため、二種免許(今回は普通二種について触れます)の教習カリキュラムを見直し、卒業までにかかる教習時間を短縮する方針を発表しました。
これから変更もあるかもしれませんが、現時点での情報をまとめました!

この記事でわかること
今回の改正のポイント
教習時間の変更点
今後の流れ・予想される影響
まとめ

今回の改正のポイントと背景

この改正により、従来40時限必要だった教習時間が29時限へと減少し、教習所によっては最短3日での卒業が可能になる予定です。
※「最短3日で普通二種免許が取得できる」とよく報道されていますが、実際には、
・技能教習と学科教習を合わせて1日10時間程度の受講が必要になる
・教習以外に「効果測定(模擬学科試験)」や「卒業技能検定」もある
・3日間で教習所を卒業できたとしても、運転免許センターにて学科試験の受験が必要
等の理由で、3日での免許取得は難しいです。

タクシー業界では、都市部のみならず地方でも運転手の高齢化が進み、また、若年層のドライバー希望者がおらず、人材確保が大きな課題となっています。
今回の改正は業界の要望を受けたもので、短期間での資格取得が可能になることによってより多くの人がタクシードライバー職に就きやすくなります。また、我々一般市民やインバウンド旅行者の移動手段の確保も狙いの一つです。

教習時間の変更点

普通二種の見直し画像
引用元:警察庁 普通第二種免許に係る教習カリキュラムの見直しについて

普通二種免許の教習時限、現行と今後を抜き出しました。※1時限は50分。
学科教習:19時限 → 17時限
技能教習:21時限 → 12時限
合計教習時限:40時限 → 29時限(11時限短縮)
大幅に短縮される予定です。これによって、二種免許取得のハードルはなかり下がり、取得しやすくなります。

教習の大きな変更点
・「経路の設定」の学科教習を削除(カーナビや地図アプリの普及)
・普通自動車第一種免許の教習内容と重複する「基本的な運転操作」「運転姿勢」「坂道の通行」などを削除

今後の流れ・予想される影響

施行は2025年9月を予定していますが、現在、5月17日まで政府のHP、パブリックコメントのページで意見等を募集しています。
「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等に対する意見の募集について
旅客業界の関係者や、一般ドライバーの方々の意見を参考にし、最終決定を行う予定になっています。

まとめ

教習時間の短縮により、タクシー業界の人材確保が促進され、インバウンドの旅行者含め、交通弱者の利便性が向上すると予測されます。
また、教習時間の短縮により「安全性に対する声」も聞こえ始めています。
これらの意見も含め、施工前に多少の修正があるかどうか、注視が必要ですね。