
「話しかけすぎ」に注意
「やってはいけない」会話の内容の前に、距離感について。
昭和や平成の頃のタクシーは、「気さくに話してくれる運転手さんが人気」という時代でした。
しかし今は、沈黙を好むお客様が増えているそうです。スマホでLINEやゲームをしていたり、静かに考え事をしたい人など。お客さんの背景もさまざま。むしろ、余計な会話がマイナス評価につながることも少なくありません。
最近では、運転手の余計な一言をSNSで晒すような投稿も少なくありません。言葉選び一つが会社の評判を左右する時代になっています
「政治・宗教・お金」はSNSで「証拠化」される時代
政治・宗教・お金の話は避けることが望ましいとされています。この3つの話題は、どんなに気軽なつもりでも、「自分と考え方が違う」「否定された」などと受け取られる危険があるからです。
特に政治については、昨今、ネット上で過激な発言が目立ち、以前よりセンシティブな話題と言えるでしょう。
今はスマホ一台で録音・撮影・投稿が簡単。「このタクシーでこんなことを言われた」とSNSで広がってしまえば、本人だけでなく会社全体が炎上しかねません。
「距離感の上手さ」もプロのスキル
接客業では、「話す力」よりも「空気を読む力」が重要とされています。お客さんが話したそうなら聞き手に回る、静かにしていたらそっと運転に集中する。ほどよい距離感での「おもてなし」が評価されます。
とくに近年は、LGBTQやジェンダー、外国籍など、バックグラウンドの多様化が進んでおり、どんなお客さんでも安心して乗れる空間づくりが求められているのです。
タクシードライバーに求められているのは、面白い話術よりも「ちょうどいい距離感」。運転技術だけではなく、接客術のスキルが今まで以上に重視されています。
外国人への対応も課題
あらゆる情報がSNSで発信、共有される時代。さらに、タクシー配車アプリの評価機能など、接客マナーをリアルタイムで評価されてしまう様々な仕組みの導入が進んでいます。
そのため、今後のタクシー運転手、タクシー会社は「自衛」も考えなければなりません。そのためには、面白い話よりも「ちょうどいい距離感」。
観光地では、外国からの観光客も増え続けています。外国人観光客への対応は、こちらの記事を参考にしてください。
>> タクシードライバーになる前に!増え続ける「外国人観光客」への対応マナー
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