調達のしやすさとメンテナンス性
白やシルバーは、メーカーの標準色として採用されていることが多く、複数台をまとめて調達しやすい「標準色」（比較的生産数が多い）を選ぶ傾向が強いようです。補修時の塗料も入手しやすく、色合わせもしやすいとされており、「運用コストを抑えられる色」として採用されやすいと言われています。
リセールバリュー（再販売価値）
中古車市場では、白やシルバーは幅広い層に選ばれやすく、再販売価値が安定しやすいと言われています。企業は車両を一定年数で入れ替えることが多いため、「後で売りやすい色を選ぶ」という意識が働くという見方もあります。特に白は、営業車や公用車などで使われることが多いことから、「清潔感のある無難な色」と考えられることも少なくありません。最近では、業務用のレンタカーでも車両のリユースは広がっています。
ロゴや社名が見やすい
白い車体に黒や青のロゴを載せると、非常に見やすくなります。配送トラックや営業車の多くが白地を採用しているのは、「ロゴが目立ちやすい」「企業のイメージカラーを乗せやすい」といった理由があると言われています。車両自体が広告も兼ねている、ドライバーに安全運転を促す、という意味でロゴの視認性は大切なのかもしれません。
機能面の特徴
白やシルバーは光を反射しやすいため、車内の温度が上がりにくいと言われることがあります。夏季の運転が多い配送ドライバーにとって、車内温度は体力に直結する要素でもあります。また、地域の生活道路で頻繁に目にされるため、「遠目からでも誰の車かわかる」という点が重視されることがあるようです。夜間の交通事故率にも影響があるのかもしれません。
まとめ
仕事用の車両に白やシルバーが多いのは、コスト、補修のしやすさ、ロゴの見やすさ、視認性、リセールバリューなど、複数の実務的な理由が重なっていると言われています。
一方、最近では、ブランディングや電動車の普及に合わせてカラーが多様化しているという流れもあり、街ではユニークな色の車両も少しずつ増えてきました。先日は、某有名なレトルトお茶漬けメーカーのお馴染みのカラーを配したカラフルな営業車を見かけました。
これから職業ドライバーを目指す皆さんは、配属先や会社選びの際に、ふと車両の色を意識してみると、ちょっとした発見があるかもしれません。
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