物価などが上がり「年収も昇進も頭打ち」という会社員が増える中で、新たな運転免許を取得することで、ドライバー職への転職など仕事の幅を広げたいと考えている方も少なくないようです。
「それでも、免許取得にはお金がかかるからなぁ…」と感じている方に、お得な取得方法をご紹介します。
今回ご紹介する「教育訓練給付金制度」を利用すれば、運転免許取得費用の一部が戻ります。雇用や再就職を促進するために生まれた制度のため、ドライバー職に挑戦する方にピッタリの制度です。
この記事でわかること
・教育訓練給付金制度とは
・誰が利用できるのか
・この制度が使える免許は
・どのような手続きが必要か
・大型免許取得の場合の給付金額
・まとめ（メリット・注意点）
教育給付金制度とは？
働く方の主体的な能力開発の取組み、又は、中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とし、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されるものです。
引用元：厚生労働省「教育訓練給付制度」
労働者や離職者が自分で費用を負担して、厚生労働大臣が指定した教育訓練講座を受講、修了した際に、自動車学校に支払った教習費用の一部が支給されます。
誰が利用できるのか？
教育訓練給付金制度の受給対象となる方は、文章で表現すると分かりにくいので、下記のフローを参考にすると分かりやすいです。
最終的には、ご自身でお近くのハローワークに相談し、受給対象かどうかを確認してください。
この制度が使える免許の種類
教育訓練給付金制度を利用できる運転免許の車種は、準中型車、普通車第二種、中型車（第一種・第二種）、大型車（第一種・第二種）、大型特殊、けん引免許です 。
ただし、教習所によって取り扱っている免許が違うので、事前にご確認ください。
必要な手続き
１.お近くのハローワークで支給資格の照会
お住まいの管轄のハローワークにて、給付を受ける条件を満たしているか否かの確認をします。
「教育訓練給付金支給要件照会票」に記入、提出することで照会ができます。このとき本人確認の書類、印鑑、雇用保険被保険者証が必要です。
2.入校の手続き
教習所にて入校手続きを行います。
必ず支給要件回答者を提示し、教育訓練給付制度を利用する事を伝えてください。教習費用を支払って、教習を受けてください。
3.教習所卒業
教習所を卒業する際に「教育訓練修了証明書」および「領収書」を交付されますので受け取ってください。
4.給付金の支給手続き
ハローワークに「教育訓練終了証明書」および「領収書」を提出、給付金の申請を行います、
1カ月以内に給付金が交付されます。申請は、卒業検定に合格した翌日から1ケ月以内が期限となりますので注意が必要です。
給付される金額（例：大型車第一種を取得）
例として、「大型車第一種免許」を取得する際、職業訓練給付金制度を利用した場合に給付される金額を考えてみましょう。
教習料金は、現在所持している運転免許によって異なりますし、また、教習所ごとに料金設定も異なります。そのため、安くて20万円程度、高い場合は50万円以上かかることもあります。
では、教育訓練給付金制度を利用した場合に、どれくらい給付金が戻ってくるのか、見てみましょう。
免許取得に20万円かかる場合 →給付金40,000円
免許取得に30万円かかる場合 →給付金60,000円
免許取得に50万円かかる場合 →給付金100,000円
給付の上限は10万円ですので、大型車第一種免許を取得する場合はどのような形で取得するとしても、20％満額がほぼ支給される計算になります。
この金額が国から支給され、自身のキャリアアップや就職に活かす運転免許を取る補助になることは、多くの方にとって大変役立つ制度ではないでしょうか？
まとめ（メリットと注意点）
運送業界では、アマゾンや楽天などのネット通販の拡大もあり、運転手が足りない状態が続いています。更に、働き方改革、運賃の値上げも浸透しつつあり、運送業や旅客業の給料や労働時間など労働環境も改善されつつあります。
今回の制度を利用して職業系運転免許をお得に取得し、運送系の職業へ転職も可能になります。ただし、利用時に注意したい点があります。
入校金と受講料だけが給付対象なので、技能検定が不合格になってしまったり、教習が延長補習になった場合には、追加の検定費用や補習費用が必要な点です。
教習所によっては「不合格や補習があっても追加費用が不要なプラン」があります。このようなプランは給付金制度の対象ではありませんが、追加費用の心配はありません。ですので「技能の練習や検定、不安だなぁ」と言う方は、給付金制度を使わないほうが結果的に割安な場合もあります。
今回ご紹介した教育訓練給付金制度、うまく利用できたら本当にお得ですね！
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ジョブライセンスは皆様の挑戦を応援いたします。
